2009年4月8日水曜日

『愛と死』

なぜ、こんなにも恋愛小説が多いのだろうか。
彼女に振られた今、僕は恋愛小説の多さを恨む。
しかし、男はロマンチストであると思う。
一般論ではなく、個人的な意見である。
「至上の愛」とも呼べるものに憧れているのではないだろうか。
女性の方が現実的であるというのも個人的な意見である。

生まれて初めて武者小路実篤の本を読んだ。
題は『愛と死』である。

僕は死別したわけではない。
だから、彼の気持ちはわからないが、
どこか自分と重ねてしまう。
おそらく「突然の別れ」と、なにより主人公その人に、
何か通じるものを感じる。

実家から東京に戻り、親には別れた事を言えずに今に至る。
大学院生としての生活も昨日の入学式がありようやく始まった。
今日からは既に授業が始まった。
先輩には彼女の事を気付かれないようにしていたが、
どうやら彼女が連絡していたらしく、出会いの機会を作ってくれた先輩に聞かれた。

ようやく分かれてから一週間。
「彼女の優しさ」を付き合っていたとき以上に感じている。
俺はきっと幸せ者なのだろう。
でも、一人で行く本屋、CD,DVD選び、服選びはひどくつまらない。
今までは彼女に頼っていた部分を一人でこなしていかなければならない。
成長のチャンスである。

大学院進学は自分で選んだ道だが、不安ばかり。
一年前に彼女の感じていた孤独がようやくわかるようになってきた。
自分で選んだ道ではあるが、
背中を押してくれた「彼女の優しさ」に応えれるように努力したい。

2 件のコメント:

  1. 不安と期待、この順序が素直な気持ちだ俺は。
    愛と死、きっとこの順序も大事。『幸福な家族』がとっても好きです。ぜひ読んでください
    maruha

    返信削除
  2. コメントありがとう。
    今までの読まず嫌いを反省します。

    不安、期待この流れが正しいのかもね。
    『友情』も読んでみます。

    返信削除