2011年3月10日木曜日

Sábados

A C.G.

Afuera hay un ocaso, alhaja oscura
engastada en el tiempo,
y una honda ciudad ciega
de hombres que no te vieron.
La tarde calla o canta.
Alguien descrucifica los anhelos
clavados en el piano.
Siempre, la multitud de tu hermosura.

***

A despecho de tu desamor
tu hermosura
prodiga su milagro por el tiempo.
Está en ti la ventura
como la primavera en la hoja nueva.
Ya casi no soy nadie,
soy tan sólo ese anhelo
que se pierde en la tarde.
En ti está la delicia
como está la crueldad en las espadas.

***

Agravando la reja está la noche.
En la sala severa
se buscan como ciegos nuestras dos soledades.
Sobrevive a la tarde
la blancura gloriosa de tu carne.
En nuestro amor hay una pena
que se parece al alma.

***


que ayer sólo eras toda la hermosura
eres también todo el amor, ahora.

Jorge Luis Borges
Fervor de Buenos Aires (1923)


先日あげた、ボルヘス「土曜日」のスペイン語版です。
スペイン語は全くできないけど、音読していて、なんとなく綺麗だな、と思った。
邦訳をあげたので、ついでにスペイン語版もあげておこうと思います。

『ブエノスアイレスの熱情』のスペイン語版なら、このサイトにあるので、URLを貼っておきます。
http://www.escribirte.com.ar/obras/10.htm
気になる方は覗いてみてください。

2011年3月9日水曜日

ボルヘス「土曜日」

ボルヘスの詩集『ブエノスアイレスの熱情』から一つ。


土曜日   -C.Gに

〈時〉に嵌め込まれた色褪せた宝石、
そんな夕陽のまさに沈まんとする
低い家並みの忘我の街は、
君には目もくれなかった人々で一杯だ。
夕暮れは口を噤み、そして歌う。
囚われし憧れを
ピアノから解き放つのは誰か。
君の美しさは多様でしかも絶え間ない。

つれない君は
麗しく、
奇跡で〈時〉を満たしてくれる。
緑の若葉に春を知るように
幸せは君のなかにある。
何ものにも価しないこのわたしこそ、
夕暮れに消えてゆく
あの憧れにしかすぎぬ。
剣に惨さがあるように
君のなかには無上の喜びが。

格子窓を押さえつけ夜が訪れる。
質素な居間では盲者の手探りで
二人の孤独が求め合う。
白く輝く肉体のまま
黄昏を生き抜く君だ。
ふたりの愛には苦しみがあり、
それは魂に似通っている。

きのう美しさそのものだった
君は、
今では愛のすべてなのだ。

『ブエノスアイレスの熱情』水声社(2008)pp.96-98


ボルヘスは詩よりも、短編の方を多く読んでいたせいか、
珍しくキラキラした印象を受けた。他の詩を読んで、簡単な比較をしてみても、
この詩は綺麗な詩だと思う。ボルヘスの作品としても、詩としても。
描いている情景も、(邦訳ではあるが)言葉の使い方も。

以上のような感想以外に、特に何も用意していないが、たまには、
自分の好きなものをただ、簡潔に載せるのも良いかもと思った。